ヒトノココロ研究所

無常なる宇宙

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本日は「立春」です。立春とは、太陽と地球の位置関係に基づいた「二十四節気」という暦においての、一年の始まり、春の始まりとされる日です。昨日の「節分」とは、言わば大晦日のような日になります。

 

何かが終わり、何かが始まる、また逆も然りで、始まりがあり、終わりがある、季節に限らず人生はその繰り返しです。人は生まれて死に、輪廻転生の考えでは、また生まれるのです。太陽にさえ寿命があり、あと50億年の命だという説もあります。

 

地球は46億歳と言われていますが、生命が誕生してからも、氷河期や地球の無酸素状態、隕石の衝突などにより、多くの生物が絶滅し、また進化を遂げ、現在に至るのです。自分の人生においても、氷河期や酸欠状態のような時期があることを考えますと、人間は宇宙の一部であると実感すると共に、宇宙こそ壮絶な歴史を辿って来たのだなと、畏敬の念を抱きます。

 

地球46億年の歴史を1年に置き換えて考えますと、人類が誕生したのは、12月31日の午後11時37分だと言われています。人間は短い一生の中で、些細なことで悩んだり、何をあくせくしているのだろうと思う反面、時間は相対的なため、人間にとって一生はそこそこ長いもので、この命を大切に精一杯生きなければと思います。

 

仏教の思想においては、万物は変わり行くという「無常観」を説いており、日本文学においても、『平家物語』や『方丈記』などで、無常観が大きなテーマとなっています。

 

人間は「死」を忌み嫌うところがありますが、無常という観点から考えますと、生まれることも死ぬことも、ある意味、同じなのではないでしょうか。私は息子が生まれた数年後に母を亡くし、さらにその数年後に父も他界しましたが、人は呆気なく死ぬのだな、と思わされました。死に限らず、人との別れは辛いものですが、それが世の常であり、宇宙の摂理だと考えますと、悲しさだけではなく、出会えたことに感謝を覚えます。

 

そうは言っても、私も一人間、日々泣いたり笑ったり、感情豊かに過ごしておりますし、悩みは尽きません。また、人との別れは辛いですし、ずっと今が続けば良いのにと思います。しかし何処かで、幸せも苦しみも永遠には続かないことを知っている自分もいます。

 

先ほど何故か、居ても立っても居られないような感情に襲われ、このブログを書くに至ったのですが、今考えますと、その感情は単なる情緒不安定ではなく、物事が移ろうことへの悲しみ、そして生きている限り、切っても切り離せない無常というもの、その両者の間におけるジレンマ、魂の深い部分からの叫びだったようです。

 

人間の一生は、長くもあり、一瞬でもあります。時間の最小単位と言われる「刹那」は約0.013秒、1/75秒を表すと言われていますが、私は一瞬、一刹那を大切に、この立春を機に新たな気持ちで、儚くも楽しいこの人生を歩んでいきたいと思います。

 

marie

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