強迫性障害の認知度が低すぎる!
人口の1~2%の人が強迫性障害という説もありますが、この数字は正確ではないと思います。病院に行って診断名を貰ってきた人の数なのでしょうか?強迫が酷くても病院に行かない人は多いですし、強迫傾向の強い方と強迫性障害の方のボーダーラインなどありません。
しかしもし、この数字が本当だとすると、世界人口80億人中、8千万人~1億6千万人が強迫性障害ということになります。新型コロナウイルスの世界における現在までの感染者数は、これも決して正確なデータとは言えませんが、6億5千人だと言われています。この数値だけ見ると、あくまでデータ上ですが、強迫性障害の方の人口の多さはニュースになるレベルです。
私は、オンライン日本語教師やオンライン英会話学習において、アメリカ人の方と多く話す機会があります。現在の私は、強迫性障害を自分の個性の一つぐらいにしか思っていないため、アメリカの方に自己紹介をする時に、「私は強迫性障害です」と度々言いますが、アメリカ人の方で強迫性障害を知らない方は、まずいませんし、驚かれることも哀れまれることも全くありません。「私も強迫っぽいよ」とか「私の家族がそうだよ」など言ってくれ、単なる日常会話としてサラッと話が終わります。
日本人に、強迫性障害だと打ち明けると、まず、何それ?から始まり、人を脅すほうの脅迫と間違われることが多々あります。よくわからないけれど大変だね、と言ってもらえれば良いほうで、強くなれだの、果ては爆笑されることさえあります。このような、強迫性障害に対しての認知度の低さから、「話してもどうせ理解してもらえないだろうし、頭がおかしいと思われるだけだろうから人に話せない」という方が非常に多く、それがまた、強迫性障害の認知度アップを阻むという悪循環が出来上がっしまっているように感じます。
「強迫性障害」というネーミングセンスの無さも関係があるかと思います。まだ、「不安障害」などの方がわかりやすいですし、できることなら、「脳不安発作障害」など、言葉を聞いてある程度理解のできる名前に変えるべきです。
精神障害年金に関しても、軽度の鬱病や、アルコール依存症による精神疾患が受給の対象となっており、重度の強迫性障害でも、受給対象外となっていますが、強迫性障害で働くことができず、経済的に困っている方が非常に多い現状を無視した不適切な線引きに憤りを覚えます。
また、Wikipediaによると、難病法における「難病」とは、「発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなるものをいう。」と定義されているそうですが、「希少」の捉え方によっては、強迫性障害は難病指定され得るのではないでしょうか。
国は、本当に無知なのか、それとも強迫性障害の人口の多さを知っているが故、障害年金の対象外にしたり、難病指定を避け、支出を抑えるのに必死なのかわかりませんが、厚生労働省を相手取り、訴訟を起こしたいくらいです。
強迫性障害の苦しさに加え、理解してもらえない辛さ、経済的な問題を抱えている方々のことを考えますと、私のような者が細々とでも、啓蒙活動をしていかなければと強く思います。
あくまで強迫性障害の視点で書かせていただきましたが、強迫の私たちも、他の疾患についても正しい知識を持ち、他の疾患を持つ方々に失礼の無いよう、そして優しさを持てるような、誠実な姿勢であらねばならないと思います。
marie
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