ヒトノココロ研究所

不安を無くしたい

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強迫性障害をはじめ、不安を感じやすい、多くの精神疾患が存在します。何の疾患も無い方でも、生きていれば、不安を感じます。

 

人間の脳には、不安を感じる部分があるため、その箇所の働きが活発になると、不安を感じるというしくみです。

 

誰しも、不安や恐怖心といった感覚は、快くないはずです。しかし、不安や恐怖心は、私たちの命を守ってくれているのです。例えば、走っている車に轢かれたら怖いと感じるため、赤信号では止まります。もし、何の恐怖心も無ければ、道路を横断することを優先し、車に飛び込んでしまうかも知れません。車に轢かれたらもちろん怖いですし、怖いとも感じずに、私たちは当たり前に、轢かれないよう行動しています。

 

怖いという、脳からのサインは、死を避けるために必要なものなのです。それは、イコール、人間の生存本能からきています。熱湯に手を入れないのは、火傷に対する恐怖心、腐ったものを食べないのは、お腹を壊す恐れから、といったように、不安や恐怖心のおかげで生きている訳ですから、これらの感覚は、一概に悪いとは言えないのです。

 

人間が生まれた時点で持っている不安は、高い所と大きな音に対してのみだと言われています。それらの原始的な不安に加え、人間は、生きる過程で、より多くの物事に対し、不安を覚えるようになります。社会が複雑化した今日、人間関係や恋愛など、生存において直接的に必要な不安では無いことまで不安に感じている方は多いでしょう。

 

不安神経症とも言われていた、強迫性障害の方たちは、生存のために必要な、脳の不安を感じる部分が過剰に働いてしまっています。脳の生命維持装置がオーバーヒートしているような感じです。人間の脳は、大人になってからも、頻繁に使う部分が強化されるため、不安を感じれば感じるほど、脳内の不安部位が強化され、さらに不安を感じやすくなってしまうのです。

 

しかし、強迫性障害の方へのカウンセリングを通して、苦しんでいる皆さまの中に、強い生命力を感じます。生命力が強すぎるからこそ、生命維持機能が過剰に働いているのでは、と思わされることが度々ありました。また、私も然りで、強迫になったのは、生きるエネルギーが強すぎるが故ではないかと、幾度となく思わされました。

 

要は、不安や恐怖心は、精神疾患の方たちだけでなく、程度の違いこそあれ、人間誰しも備えている感覚なのです。

 

また、人は、脳では無い、第六感のような形で不安を捉えることがあります。私は、地震が来る前は眠れないことが多く、ふと喪服が浮かんだら知人が亡くなった、ということもありました。脳はあくまで一つの臓器ですので、心で感じること、魂の声、虫の知らせ、胸騒ぎなど、科学では解明されていなくとも、私たちに備わった様々な感覚を大切にしていきましょう。

 

 

marie

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