ヒトノココロ研究所

「強迫性障害を治したい」

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強迫性障害を抱える皆さまは、一刻も早く「強迫性障害を治したい」と思われているのではないでしょうか? 

 

私も同じく、何年も、強迫が治るよう願い、あらゆる薬を飲み、精神科を変え、催眠療法に通い、占い依存に陥り、果ては宗教に入るなど、その他、思いつく限りのことをしてきましたが、何ものも私の強迫を治してはくれませんでした。

 

強迫が酷く、生きているだけで精一杯だったので、仕事に就ける訳もなく、当時の私の職業は、「強迫と闘い強迫を治す仕事」のような感じでした。あらゆるものが恐怖の対象で、24時間を強迫行為に費やすためだけに生きていたので、何度も死にたくもなりました。死にこだわっていたのではなく、生きていることが苦しすぎたのです。

 

今となってはですが、「強迫を治したい」という強い思いが、逆に強迫を悪化させていたことに気づきました。「強迫」というテーマに意識が行き過ぎると、自ら強迫に近づいてしまっている場合があります。

 

有名な「引き寄せの法則」で、車の運転時、「事故を起こさないようにしよう」と思うと、事故を招いてしまうことがあるという話は有名ですが、いくら、「起こさないようにしよう」が付いていても、そもそも「事故」がテーマなため、そこに意識が行ってしまうのです。それと同様、「治したい」が付いていても、「強迫」が主題であるため、強迫を呼び寄せてしまう場合があります。

 

しかし、強迫から意識を外そうとしても、苦しくて強迫を忘れる暇などは無いはずです。そこで無理に、「強迫のことを考えないようにしよう」とすると、先程の例と同様に、より強迫から離れられなくなります。人間の脳は、例えば、「柴犬のことを考えないでください」と言われると、柴犬が思い浮かぶというしくみなのです。

 

そのため、「何を考えないか」では無く、「何を考えるか」にシフトしていく必要があります。思考に行動が伴うと改善は早いのですが、まずは、「楽しかった思い出」でも「行きたい旅先」でも、何でも構いませんので、強迫が顔を出しつつも、できるだけ楽しいことを考える時間を増やしていきましょう。

 

私の著書が、『強迫性障害を治す』ではなく、『強迫性障害と共に生きる』というタイトルである理由も、今後さらに、ご理解いただけるかと思います。

 

今回は、強迫について述べましたが、強迫に限らず、恋愛など、ある悩みが頭にこびりついて離れない方にも、適用できる方法ですので、ご参考にしていただければと存じます。

 

 

marie

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